淋病は淋菌の感染によっておこる感染症でクラミジア感染症の次に多い性感染症で性行為のみならずオーラルセックスでも感染します。
性病の代表的なもののひとつで、タオルなどからも感染するそうなので注意が必要です。
性器だけでなく喉頭などでも炎症を起こしますが直腸や眼の粘膜にも症状が現れることがあります。風邪の症状と似ているので見誤らずしっかりと検査し治療しておかなければなりません。
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淋病の症状
男性の場合、ペニス全体が腫れ上がり尿道がかゆくなったり、痛みが発生したり膿や少量の出血などがあり、排尿時には痛みが発生し、濁ったような分泌物、膿がでたりしますので分かりやすい症状が現れ女性よりも重い症状が現れます。
厄介なのは女性が感染した場合で症状が軽くある程度進行しなければ気づかない事も多々あるそうで、おりものが増えたり尿道から膿が出たり陰部が痒くなるなどの症状が現れれば疑いが出てきます。
放置しておくと子宮内膜炎や卵管炎になり子宮外妊娠や卵管性不妊症の原因にもなりかねない怖い病気です。
また、妊婦が感染していると、新生児に感染しますのでパートナー同士でもしっかり検査を受けておきたい病気です。
新生児の場合には結膜炎となり失明の可能性もあるらしいのでただ事ではありません。潜伏期間は2日~1週間程度です。
男性の場合の症状
・尿道がかゆくなる
・排尿の際に粘り気のある分泌物が出る(うみの場合もある)
・尿道が赤く腫れる
・排尿時に痛みを感じる
・尿に血が混じる事もある
・発熱や激しい痛み
女性の場合の症状
・黄色のおりものが出る
・陰部がかゆくなる
・悪化すると子宮内膜炎を併発し出血や発熱が起こる
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淋病感染者数
厚生省による淋病感染者の数は平成12年から24年までの数を確認してみると減っては来ているものの約1万人もの感染者数を毎年推移しています。
ただ、これは報告数なので中には気づいていない人も含めれば毎年膨大な人数が淋病に感染しているという事が素人ながらに予想されます。
男女比では男性の方が圧倒的に多いですが、男性と女性の症状の現れ方の違いで痛みなど淋病の症状が分かりやすい男性が病院などに駆け込むため報告された結果だと予想することが出来ます。
悪化しなければ女性は自覚しにくい病気ですが妊娠に大きく影響する可能性がある為、しっかりとした検査をしていく必要があります。
一方、年齢別で確認してみると10代後半から30代前半に多く、やはり性交渉などが盛んな時期に多いのが見て取れますが60歳以上でも報告は少なくありません。
淋病の検査と治療
尿や子宮頸管分泌物などを採取し遺伝子核酸増幅法で淋病の存在を確認する方法で検査します。
培養によって増幅させる培養検査で行われるのですが淋菌は死滅し易いので検体の取り扱いには注意が必要です。乾燥や温度変化などを避け、輸送を行う必要があります。
淋病にかかってしまっていたら抗生物質の投与で治療していく事になります。
この投与期間は数週間にも及ぶこともありますが途中でやめてしまうと完治しないばかりか、抗生物質に耐性をもった菌を誘発する場合もあるそうなのでしっかりと完治するまで治療することが重要です。
男性の場合には1週間程度もあればほとんどの場合治りますが女性は痛みなどの症状は男性よりも少ないものの、治りにくく数か月を要することもあるそうです。
発見された場合には当然、キスやペッティングも含めた性交渉は厳禁で衣類はもちろん、タオルなどは別にし風呂も別にしておく必要があります。
淋病の抗生物質
v淋病の治療の基本は抗生物質を投与していくのですが、その抗生物質はたくさんの種類があります。
ビブラマイシン、ミノマイシンなどのテトラサイクリン系抗生物質やトスフロキサシン・オフロキサシン、クラビットなどのニューキノロン系抗生物質からクラリスロマイシンなどのマクロライド系からセフォジジム、セフジトレンピボキシルなどのセフェム系抗生物質やらと豊富な種類があり、それらの抗生物質を即効性のある注射で投与して治療していくのが淋病の一般的な治療方法となります。
なぜ、これだけの多くの種類があるのかと言えば、耐性を持つ「淋菌」が増えていて過去に効果のあった抗生物質が効かないというケースが激増しており過去に使用していた抗生物質を今ではあまり使われなくなったというものも少なくありません。
そして従来の抗生物質そのものが効かないスーパー淋病というのも日本で発見され世界保健機関(WHO)も警戒しています。
性病全般に言えることですが市販の薬で対処したいという気持ちも分かりますが、抗生物質は医師の処方箋が必要であり素人判断で治療することは危険です。
ごく一部の市販にも抗生物質入りの外用薬があったりもしますが病院で処方されるレベルではまったくありませんし、病院で処方された方が薬の価格は安いのでしっかりと病院で治療し、処方される必要があります。
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