軟性下疳は感染してから潜伏期間が2日から3日ほどとかなり性感染症の中でも短いものです。
しかも、特徴的な症状であるこぶや潰瘍ができる前から強い痛みを伴い始めるために、すぐにでも治療を必要とします。
ただし軟性下疳は治療をすることで、すぐに治る病気でもあるので、症状がでたらすぐに病院に行きましょう。
軟性下疳は、現在の日本ではほとんど感染者がおらず、年間を通して数十件あるかないかという病気であります。
それだけに、医師の中にも実際に症状を見たことがない人もいるそうです。しかし、この治療に関しては、特別珍しい治療ではなく、抗生物質の注射や塗り薬、また飲み薬で治療をして行きます。
軟性下疳で病院に行った際には、検査がありますが、血液検査などはほとんどありません。患部を見たり触ったり、症状を問診して鑑別していきます。
そして、治療に関しては、第一選択としては、アジスロマイシンやエリスロマイシン、また注射ではセフトリアキソンが用いられます。
塗り薬としては潰瘍部分にゲンタマイシンを塗ります。ゲンタマイシンも軟性下疳のウイルスのタンパク質合成を阻害してくれることで、ウイルスの増殖を防いでくれます。
軟性下疳は患部にこぶができて潰瘍が出来、最終的には太ももの付け根部分のリンパ節に膿が溜まり腫れていきます。
もしも、この膿が溜まりすぎてしまったり、痛みや腫れが酷い場合には、抗生物質での治療の他に膿の切除などもしなければなりません。
軟性下疳自体はこうした治療ですぐになおりますが、放置しておくことで患部を広げてしまったり、またその他の性感染症に罹りやすくなってしまうので、万が一、罹ってしまったという場合にはすぐに治療を開始しましょう。
本菌は難培養性であるため、耐性の的確な把握が困難、である。古くはマクロライド系、テトラサイクリン系薬、剤が主で、治療効果も十分であった。その後、ST合剤、、ニューキノロン系、セフェム系薬剤も有効とされたが、、すでにサルファ剤、アンピシリン、テトラサイクリンに、対するプラスミド性の耐性株が知られ、エリスロマイシ、ン、シプロフロキサシン、トリメトプリムなどに対する、感受性低下も報告されている。
引用元:軟性下疳 – 日本性感染症学会
軟性下疳に使われる治療薬・抗生物質
軟性下疳になってしまった場合には、抗生物質による治療が中心となります。注射、服用、塗り薬があります。
注射の場合に使われる抗生物質はセフトリアキソンが第一選択となります。
日本では中外製薬から1986年に発売されました。特徴としては、軟性下疳が細胞壁を形成するのを阻害してくれます。そのために濃度が血液中で高く保たれるために、効果が24時間持続します。
セフトアキソン250mgを筋肉注射で1回の投与で十分な効果が得られることです。軟性下疳の他には、大腸菌や肺炎球菌、インフルエンザ菌、淋菌などにも効果があることがわかっています。
アジスロマイシンとエリスロマイシンはマクロライド系の抗生物質です。軟性下疳のウイルスが増殖するために必要な蛋白質の合成を阻害することで治療の効果を得ることができます。
アジスロマイシンは体内に長くとどまる特徴があるので他の薬の1週間から2週間分の効果が得られます。その為に服用も1回1gとなっています。
エリスロマイシンは500mgを6時間事に1週間服用を続けることで効果が得られます。
同様に服用する抗菌薬としてはシプロフロキサシンがあります。シプロフロキサシンは軟性下疳のDNAの複製を阻害し、治療に効果をもたらします。
シプロフロキサシンは軟性下疳だけでなく、尿路感染症、皮膚感染症、呼吸器の感染症などにも広く用いられています。
シプロフロキサシンの服用方法は500mgを1日2回服用し、3日間続けていきます。
軟性下疳の治療にはこのように抗生物質などが第一選択薬として使用されていきます。これらの薬を使用する事で1週間から2週間で症状は改善していきます。
他の性感染症とは違い軟性下疳のウイルスは抗生物質などに抵抗力がないので治癒していきます。
もしも、こぶや潰瘍の症状が酷いときには膿を切除する治療などもあるので、もしも軟性下疳だと思った際には、まずは病院での相談が必要となります。
軟性下疳の治療に使われる抗生物質
治療の際には、主に注射か飲み薬となりますが、どちらも抗生物質を使用します。治療に際しての第一選択としては、アジスロマイシンやエリスロマイシン、またセフトリアキソンが用いられます。
アジスロマイシンは軟性下疳だけではなく、細菌や真菌にも有効なので、マイコプラズマやクラミジアなどにも有効です。
エリスロマイシンもまたマクロライド系の抗生物質で細菌、真菌、ウイルスなどの感染症に効果的です。
細菌がタンパク質を合成するのを邪魔することで、細菌辞退の増殖を抑えて症状を改善していきます。
アジスロマイシンやエリスロマイシンは飲み薬ですが、セフトリアキソンは注射となります。
軟性下疳は外界に対しての抵抗力も弱いだけでなく抗生物質に対しても抵抗力がほとんどなく、またそれに対応する為に変化する力もほとんどないのです。
もしも、軟性下疳の症状がでてしまった場合には、すぐに病院で抗生物質を投与することで1週間ほどで回復すると言われています。
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