トリコモナスという性感染症は、トリコモナス原虫が男性の場合は性器内に、女性の場合は膣や外陰部に感染して起こる病気です。
しかしながら、症状が非常に軽いこともありますし、症状が出たとしても3週間程度で消失してしまうこともあって、感染していても治療をしない人もいます。
しかし、症状がでない、また症状が出ても消失してしまったからと言って、トリコモナスが自然治癒することはありません。
トリコモナスの治療には2種類の方法があります。一つ目は、病院でしっかり検査から治療をする方法です。そしてもう一つは自分の自宅で検査や薬を購入して治療をして行く方法です。
インターネットなどで抗生物質を購入する際には、トリコモナスに確実に感染しているとわかっている場合を除き、あまりオススメはできません。
もしもトリコモナスでない場合には、治療に用いられる抗生物質が効果がない場合があるからです。まずは、しっかりと検査をして、薬を決めて治療をしていきましょう。
インターネットで抗生物質を購入する場合もそうですが、病院での治療には男女共にメトロニダゾール系の抗生物質を使用していきます。
男性の場合はフラジールやアスゾール、ハイシジンなどを服用します。女性の場合は、症状などによっては膣錠を用いいる、もしくは併用することもあります。
これらの抗生物質を約1週間から10日間服用し、その後もう一度確認検査をして、トリコモナスが認められなければ治療が終了となります。
トリコモナスの治療で気をつけなければならない点は、パートナーがいる場合は2人で治療を進めなければならない点です。
これはピンポン感染を引き起こしてしまうためで、どちらかが完治をしていない状況で、性交渉をしてしまうと、またトリコモナスに再感染させてしまう可能性があるからです。
例えば女性の場合の細菌性膣炎などは疲労やストレスなどで免疫力が弱ったときに、一般的な細菌が繁殖して起こる炎症ですが、クラミジアは自然治癒することはなく、あくまでも症状がなくなっただけで、コンドームなどの予防無しで性交渉をすれば相手に感染させてしまう病気なのです。
そのためにも、まずは病院で検査を受けてしっかりと治療を受けなければなりません。
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目次
トリコモナス症の治療
トリコモナス症にはメトロニダゾール系の薬かチニダゾール系の薬が用いられます。これは男女共に同じですが、女性の場合は症状によっては膣錠が処方される場合もあります。
メトロニダゾール系の抗生物質は、フラジールやアスゾールが一般的です。経口剤の場合は、1日に2回、1週間から10日間使用を続けます。膣錠の場合は、1日に1回となり10日間から2週間ほどの使用となります。
ただし、フラジールなどのチニダゾール系の抗生物質はアルコールと一緒に服用をすると、強い副作用がでてしまいます。
目まいや、腹痛、吐き気などの副作用があるために、アルコールは避けなければなりません。
また女性の場合は、妊娠時にトリコモナスに感染しているとわかり、フラジールなどが処方された場合には、胎児に影響を及ぼす場合もあるために、医師と相談しなければなりません。
もう一方のチニダゾールハイシジンはトリコモナス症の他にも、マラリアなどの原虫による感染症に有効な抗生物質として知られています。原虫が赤血球内で増殖するのを阻害して、効果を発揮します。
トリコモナスの治療に関しては病院に行き、検査をした上ですること、またもしパートナーがいる場合にはパートナーも検査と治療を受けることが必要です。
トリコモナスは症状が軽いことが特徴でありますが、感染率も非常に高いために、1度の性交渉で70%近くが感染してしまうということもわかっています。
そのために、ピンポン感染などに気をつけながら治療を進めなければなりません。
トリコモナス感染症の治療には、現在、5-ニトロイミ ダゾール系のメトロニダゾールが一般的である。男性で は NGU を呈することもあるが、座トリコモナスは前立 腺などにもいるため、洗浄は効果がなく、経口剤を用い る。女性でも尿路への感染の可能性があり、やはり経口 剤が必須である。座剤や経口投与が困難な例では、座錠 単独療法を行う。なお、難治例や再発例では経口、膣錠 による併用療法を
引用元:トリコモナス感染症の治療-日本性感染症学会
トリコモナスの治療方法
症状自体は男女ともに出にくく、わかりにくいのです。ですが、このトリコモナスにもし感染した場合はしっかりと検査をして、治療をして行かなければなりません。
トリコモナスの検査の場合は、顕微鏡で見つけるのががほとんどです。
遺伝子検査や培養検査などもありますが、遺伝子検査は精度は高いものの顕微鏡で発見することができるので、そこまでの必要はなく、培養検査の場合は精度は高いものの日数がかかってしまうので検査方法として用いられていません。
また、他の性感染症などのように検査キットはあるものの郵送している間にトリコモナス原虫が死んでしまうために、オススメはできません。
このような検査からトリコモナスが発見されると治療となります。トリコモナスの治療は男女共にメトロニダゾール系の抗生物質を使用していきます。
男性の場合はフラジールやアスゾール、ハイシジンなどを服用します。だいたい1日に2回、一週間から10日間服用を続けていきます。
女性の場合は、飲み薬だけでなく、症状などに応じて膣錠や膣洗浄などを行う場合もあります。内服薬は男性と同じですが、膣錠は1週間から2週間ほど続けます。
こうして抗生物質による治療をして行った後には、自覚症状を確認し、再度顕微鏡でトリコモナス原虫の存在を検査します。ここでトリコモナス原虫がいなければ、治療が終了となります。
しかし、約5%から10%の人は1度の治療で全てのトリコモナスを死滅させることができない場合があるので、その場合は再度治療が必要となります。
また、女性の場合は、膣からトリコモナスが消えて、症状が治まっていたとしても、子宮頸部、尿道、膀胱などにトリコモナスがいたり、膣にトリコモナスが残っていて生理中の血液などで増加してしまう場合もあるので、再発には注意が必要となります。
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女性のトリコモナス治療
トリコモナスというと、症状としては女性の方が重く、感染率も男性より女性の方が高い性感染症として知られています。
それだけに、男性よりも女性の方がその症状などに気をつけて治療をしなければなりません。
女性の場合、トリコモナスに感染するとトリコモナス膣症となり、おりものの増加や悪臭、また排尿時の痛みや外陰部にかゆみを伴うことがあります。
また、クラミジアや淋病などと同様にHIV感染の感染率を高めてしまうために注意が必要です。
またその他の注意点としては、男女共に検査をしてトリコモナスが発見されると、1週間から10日間の抗生物質の投与が治療として用いられます。
一般的にはフラジールやアスゾール、ハイシジンなどのメトロニダゾール系の抗生物質を使います。薬の服用が終わると再検査をしてトリコモナス原虫が殺虫されたかを顕微鏡検査などで確認します。
約90%から95%が1回の治療で成功しますが、すべてのトリコモナス原虫がいなくならない場合があります。これは、生理に関係しています。
膣内に残っている膣トリコモナスがごく僅かでもいる場合は、生理の際の出血で増加することもあるために、生理が終わった後にトリコモナスの原虫が消失しているかどうかを確認する必要があるのです。
トリコモナスが妊婦や胎児へもたらす影響は明確にはなっていません。しかしながら、報告によるとトリコモナスに感染している妊婦が出産をする場合には未熟産が増加してしまうと言うこともあるそうです。
ヘルペスや梅毒、淋病、クラミジア、HIVなどのように母子感染によるものではトリコモナスの影響は確認がされていません。
しかしながら、分娩時に赤ちゃんに垂直感染することがあったり、トリコモナスに感染している妊婦の膣環境の変化により細菌などが発生してしまい、産まれてくる赤ちゃんが何らかの病気をしてしまうということは原因として考えられているそうです。
もしも妊娠してから12週以降の妊婦がトリコモナスに感染した場合にはニトロイミダゾール系の抗生物質を膣内投与して治療をしていくのが一般的です。
トリコモナスの治療には彼氏がポイント
トリコモナスは非常に感染しやすい病気のために、1度の性交渉で簡単に相手に感染をさせてしまうのです。
もしも彼氏がトリコモナスに感染している場合、恐らくまずはその感染していることに気がつくことはないでしょう。
これは男性の場合はトリコモナスに感染していたとしても、10%程度の人しか症状がでないためです。
トリコモナスが尿道などにいる場合は排尿時に一緒に流れ出てしまうので、トリコモナス原虫の数が極端に少なくなってしまい、症状も出にくくなるのです。
しかしその彼氏と性交渉をすると高確率で感染してしまうので、もしも性交渉の相手が彼氏だけでない場合は、原因が誰であるのかがわからなくなってしまいます。
トリコモナスの潜伏期間は1週間から1ヶ月が通常といわれていますが、数ヶ月にわたって潜伏していることもあるので、原因を追及することは非常に困難です。
もしその状態でトリコモナスに自分が感染したとわかった場合は、彼氏も一緒に病院で検査を受けるように説得をしましょう。
これはトリコモナスが症状が出にくく、感染力が強いという特徴があるので、ピンポン感染の可能性が非常に高いためであります。
どちらかが治ったとしても、どちらかが治っていなければ再感染をさせ合ってしまうのです。
そのために、よくカップルなどでは治療をしている最中に浮気をしたのではないかと喧嘩になってしまうこともあります。
そうした原因を起こさないためにも、しっかりと2人で検査をして治療をすること。トリコモナスは最初の治療で90%から95%が完治するといわれています。
もしも、そこで治らなかったとしても、その後、もう一度2人で治療をするという気持ちでいなければなりません。その為には、彼氏の協力がポイントとなってきます。
トリコモナスの治療と治療費
女性の場合はトリコモナス膣炎となりますが、男性の場合でも抗トリコモナス剤を使用しての治療が一般的であると言われています。
抗トリコモナス剤としてもっとも有名なものはメトロニダゾールを含む薬でフラジールなどがもっとも処方されることが多いです。
男性の場合はこのフラジールなどのメトロニダゾールを含む薬を1日2回10日服薬を続けます。女性の場合も同様で服薬をしますが、女性の場合は膣錠などもあります。
これは治療を高めるためで、飲み薬が推奨をされることもありますが、膣錠や塗り薬を処方される場合もあります。
トリコモナスの治療に関しては、病院に行って検査し治療する方法とインターネットから薬を購入する方法が一般的です。
病院の場合、その治療費は約10日分の薬も処方されて、男女共に3000円から5000円が一般的な様です。これは保険が適用しての金額です。
しかし、検査や軟膏が処方されたり膣剤が処方されたり、膣洗浄などが必要な場合はこの通りではありません。
もう一つ治療方法としてネットで薬を購入する方法がありますが、この場合は薬代だけが必要となり、10日分で約1500円程度で購入が可能となっています。
しかし、本当にトリコモナスであるか不明な場合は少し高額になってしまいますが、しっかりと病院で検査の後に治療をする方が良いでしょう。
トリコモナスの感染から治療期間
性感染症の中でも広い世代にわたって感染が認められているのがトリコモナスです。これはトリコモナスの自覚症状が非常にでないことが原因だと言われています。
しかし、トリコモナスは感染していることに気がつけば、検査から治療まで長い時間を要することなく治療をすることが可能なのです。
まずトリコモナスの場合は性交渉やタオルや便座、お風呂などからも感染します。そして、感染すると約10日間の潜伏期間をおいて、症状がでます。
男性の場合は、排尿時の痛みや、膿がでます。女性の場合は、尿道、膣などに炎症が起きて、おりもの異常を生じます。
このあたりで異常に気がつき検査に行くと良いのですが、この症状にも気がつかない人がほとんどであることがトリコモナスの特徴でもあります。
こうした異常に気がつき病院に行くと検査をします。トリコモナスはトリコモナス原虫が原因で、検査は原虫がいるかどうかを膣分泌物や尿など検体として顕微鏡で検査を染ます。
ここでトリコモナスが認められると、メトロニダゾール系の抗生物質を約1週間から10日間ほど使用していきます。男性の場合は飲み薬だけですが、女性は軟膏や膣錠が処方される場合もあります。
薬をすべて使用し終わると、再度検査を行います。だいたい90%から95%の人が1回の治療で完治すると言われています。
しかしながら、女性に特に多いのですが、子宮頸部や尿道、膀胱などにトリコモナスが残っていたり、膣内に残っていた少量のトリコモナスが、生理時の血液によって増殖してしまうケースもあります。
トリコモナスは感染から発症し、検査、治療、そして完治までで約1ヶ月かかります。
しかし、もしもパートナーなどがいる場合はピンポン感染の可能性もあるために2人で検査と治療をしなければなりません。
どちらかが治ったとしても、治っていない方から再感染させてしまう可能性があるので、治療期間を延ばさないためにも2人で治していく必要があります。
トリコモナス治療の注意点とアルコール
薬をしっかりと服用することで大凡90%から95%の人が完治するといわれており、その治癒率は非常に高いです。しかしながら、治療の際に気をつけるべき事があります。
まず1点目が、治療率は90%から95%と高いものの、治りきらない場合があります。この原因となるのがピンポン感染です。
これは、症状がなくなったからといってパートナーと性交渉をすることで、相手が感染してしまい、相手が感染してる間に、自分が治ったとしても、今度は相手から自分へと感染してしまうものです。
トリコモナスは1度の性交渉での感染確率が70%と非常に高いですが、症状は軽く、さらに症状が出ない人も多くいるのが特徴な為に、気がつかない間にお互いで感染しあっていることがあります。
そのために、もしもどちらか1人がトリコモナスに感染しているとわかった場合は2人でしっかりと治療をしなければなりません。
そして、もう一つトリコモナス治療で注意することは、トリコモナスの治療に用いられる抗生物質の副作用です。
どんな薬にも副作用は多かれ少なかれありますが、トリコモナス剤ではアルコールに気をつけなければなりません。トリコモナスの薬にはアルコールの分解を阻害する作用があります。
そのために、治療中にアルコールを摂取してしまうと、嘔吐、腹痛、動機などが起こり、最悪の場合にはアルコール中毒の症状がでたりします。
もしも毎日お酒を飲む習慣がある人は、治療中はアルコールを控えること、また、もしもどうしても飲まなければならない状況であれば、服薬から72時間以上は時間を空けなければ副作用が出てしまいます。
トリコモナス治療に用いられる抗生物質は比較的、副作用も少なく安全に使用できますが、アルコールとの組み合わせには特に注意が必要です。
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