淋病はクラミジアと同じように日本では一般的な性感染症として知られています。
女性の場合は、感染しても気がつかずに重症化してしまってから気がつくケースが多いですが、男性の場合は99%以上の人に症状がでるために、その発見は簡単にされています。
また、治療もしっかりと行うことで確実に治るので、男性はその症状に気がついたらすぐに検査と治療を行いましょう。
淋病は性感染症なので、基本的には性行為によって感染をします。淋病に感染してる人の皮膚や粘膜や体液などに触れることで感染をしていきます。その感染力も50%以上ということでかなり高くなっています。
また、同性同士の性行為による感染者が最近では増えており、アナルセックスやオーラルセックスなどによる感染が増加しているのも最近の特徴であります。
男性が淋病に感染すると、その症状としては、性行為時、排尿時の違和感、痛み、そしてそれにともなって尿道に違和感や熱を感じます。
また黄色い膿がどろどろとでてきたり、性器の先が痛み、勃起をした際にも痛むようになります。
感染から数日から1週間の潜伏期間の後に軽い違和感がでたあとに激しい痛みなどに襲われていきます。
最も多い症状としては、排尿時の痛みです。淋病のウイルスは増殖が非常に早いので少しの違和感が出てからすぐに痛みが出て、トイレにいって排尿をする際に我慢できないほどの痛みが出ます。
痛みともう一つ特徴としては、黄色い膿が出てくることです。残尿などとは違い黄色い膿が特徴的で、尿道の先からいつのまにかでてしまっていることがあります。下着の汚れなどで気がつく人もいるそうです。
これらの症状が出た後には、淋病のウイルスが体内に入り始め精巣上体炎、前立腺炎などを起こし始めます。精巣上体炎では睾丸の上部に炎症が起こっていきます。
排尿が痛く困難になるだけでなく、睾丸の痛み、腫れ、発熱などが起こってきてしまいます。クラミジアに比べると非常に重症化していくことが特徴です。
前立腺炎は淋病が長引いた場合にも怒ってきます。頻尿になったり、残尿感がでたり、排尿時の痛みだけでなく、性器や下腹部の痛みなどもでてきてしまいます。
男性は主として淋菌性尿道炎を呈し、女性は子宮頚管炎を呈する。男性の尿道に淋菌が感染すると、2 ~9 日の潜伏期を経て通常膿性の分泌物が出現し、排尿時に疼痛を生ずる。しかし最近では、男性の場合でも症状が典型的でなく、粘液性の分泌物であったり、場合によっては無症状に経過することも報告されている。女性では男性より症状が軽くて自覚されないまま経過することが多く、また、上行性に炎症が波及していくことがある。米国ではクラミジア感染症とともに、骨盤炎症性疾患、卵管不妊症、子宮外妊娠、慢性骨盤痛の主要な原因となっている。その他、咽頭や直腸の感染では症状が自覚されないことが多く、これらの部位も感染源となる。淋菌感染症は何度も再感染することがある。
引用元:淋菌感染症臨床症状‐国立感染症研究所
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淋病はのどにも感染する
淋病というと、性感染症の一つなので性行為により感染するのが一般的です。そのために性器周辺にしか感染もせず症状もでないと思っている人が実は多くいます。
しかしながら、これは間違いで、性器周辺だけでなく、目や喉にも感染する病気となっています。また、喉などに感染したことにより、性器に感染してしまうこともあるので注意が必要となります。
喉に感染する原因としては、ディープキスやオーラルセックス、リミングがあります。
ディープキスでの感染はさほど心配することはありませんが、多くの感染経路としてはフェラチオやクンニなどのお互いの性器を舐めることで、尿道や膣などにいる淋病が喉に感染してしまいます。
男性に多いのは、風俗店などにいってで淋病に感染している風俗嬢にフェラチオをしてもらう事で性器に感染してしまうことがあります。
また最近では男性同士の同性愛者が増えていますが、そういった関係による感染も非常に感染者を増加させている原因となっています。
その感染経路としてリミングという肛門を舐める行為があります。肛門の場合は大腸が淋病に感染していたり、肛門が淋病に感染している場合がありますので、リミングをすることで喉が淋病に感染してしまうのです。
また、男性同士のカップルはアナルセックスを行うことがあります。アナルセックスも肛門や大腸に感染している淋病がありますので、コンドームなどをしていなければ感染してしまいます。
喉に感染した淋病も性器に感染した淋病同様に症状が出てきます。しかし、その症状の特徴は風邪のような症状となります。喉の痛み、発熱、食べ物が喉を通るときの痛みや不快感などが特徴的です。
ただし、性器に感染したときよりも症状はでにくく、風邪に似ているので、病院に行ったとしても風邪による喉の痛みということで淋病とは診断をされないこともあります。
また性器に比べるとウイルスの数も少ないために、症状が出ない場合もありますので、淋病の人と性行為をしたとわかった場合や、風邪と少し違う症状であると思った場合にはすぐに病院に行きましょう。
淋病は性器から喉へ直接的に感染することはありませんが、粘膜による感染がありますので、ほとんどの性行為をすることで感染する可能性があるのです。
淋病は喉に感染する性感染症なので、性器と性器の感染だけでないことをしっかりと知らなければなりません。
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淋病の末期症状
性感染症の一つである淋病はクラミジアなどと同じように日本ではポピュラーな性感染症で、しっかりと治療と検査を行うことで完治させることができます。
しかしながら、症状がでているのに放置してしまったり、女性に多く見られますが無症状なために、そのまま病気が進行し末期症状となると、HIVや梅毒のように命の危険性とまでは行かないまでも重篤な病気になってしまうことがあります。
男性が淋病に感染すると、2日から1週間ほどの潜伏期間の後に、まずは排尿痛や出血などが見られます。
また尿道から膿が出てくることも見られ、痛みに関しては、激しく痛む場合もあります。すでにこの時では尿道炎となっており、その後前立腺炎と精巣上体炎が起こります。
これは、淋病をそのまま放置している場合や治療が不十分な場合に起こる症状で、前立腺炎では、トイレが近くなったり、排尿時の痛み、下腹部の痛みなどがでてきます。
精巣上体炎は睾丸が腫れたり痛みがあったり、発熱を伴うこともあります。あまりにも痛みが酷く歩けなくなる場合もあります。
そして、淋病の末期とも言うべき状態となり、男性の不妊症の原因ともなります。
女性の場合は、男性に比べて症状が出にくくなります。症状がでるのは20%ほどで気がつかずに淋病が進行している人が多く見られます。
最初は不正出血や、排尿、性行為時の痛み、またおりものの異常などが見られます。この時点では子宮頸管炎となっており、その後は子宮内膜炎となっていきます。
女性の場合は、淋病が子宮に侵入してしまった場合には、かなり深刻な症状が出てしまうことがあります。
さらに症状が悪化すると骨盤内感染症、腹膜炎、肝周囲炎となり、男性と同じように不妊症になってしまったり、妊娠した場合に流産の原因となること、また、赤ちゃんに産道感染をしてしまうこともあります。
淋病は感染しても特に女性の場合は気がつかないこともあります。しかしながら、淋病は潜伏期間も比較的短く、また、症状が悪化する速度が非常に速いために、重症化してしまうことがよくあります。
すこしでも、異常に気がついた場合には、早期検査と早期治療をしていかなければなりません。
淋病は気がつきにくいが治る病気
日本ではクラミジアと同様に多くの感染者のいる淋病です。女性にとっては症状もわかりにくいために、検査も受けにくく、そして治療も早期にできない、実に悩ましい病気なのです。
症状がないために、放置してしまうと症状が悪化してしまい、最悪の場合は不妊、子宮外妊娠、早産、流産の原因にもなってしまいます。
しかしながら、淋病は治療を行えば治る病気なので、その兆候に気がつくことが重要となります。
女性が淋病に感染すると尿道、子宮、卵管、肛門、目、咽頭、口腔内に症状が出ます。
主に性行為による感染が原因ですので、性器周辺だけでなく、オーラルセックスによって感染して口に出てしまうこともあるのです。感染すると数週間から1ヵ月の潜伏期間を経て症状が出ます。
わかりにくくはありますが、不正出血、おりものの異常、排尿時や性行時の痛みなどが見られます。
普段からこのような症状がある人に取っては非常に判断がしにくい症状ではなりますが、すでにこの時期には、子宮頸管炎や子宮内膜炎となってしまっていることがあるために、早期の検査と治療が必要となります。
もしも淋病であることに気がつき検査を受ける場合には、DNA検査をすることが多くあると思います。
淋病の検査方法で顕微鏡検査が最も迅速ではありますが、女性の場合はかならず淋病を発見できるというわけでもなく、また培養検査では時間がかかりすぎてしまうために、膣から分泌物を採取してPCR法などで検査をしていきます。
検査で淋病に感染していると確定した場合には、すぐに治療が開始されます。淋病は子宮に感染した後には骨盤や腹膜、肝臓周辺など全身に広がってしまうので、すぐに治療を行いましょう。
治療法としては、アジスロマイシンやジスロマックなどのクラミジアにも効果のある薬、セファロスポリン系の薬などの注射、点滴を中心に治療をしていきます。
淋病は抗生物質に対する耐性を中途半端な治療をしてしまうとつけてしまいます。そのために、注射や点滴などで一度に治していく必要が出てくるのです。
ただし、これらの治療をすることで95%の人が完治すると言われているのです。
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